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事業は佐伯港湾整備に伴い、島の対岸に国が直轄で造る深さ14メートルの岸壁のしゅんせつ土や公共事業による陸上残土の受け入れ先として大入島石間浦の埋め立てを計画した。総事業費47億円のうち、測量や設計などで約10億円を投じていた。
1997年に事業採択されたが、住民の反対運動で工事が中断していた。2011年に広瀬知事の判断で「休止」を諮問し、同委員会は妥当とした。16年にも「休止」としたが、次に再評価する21年までに14メートル岸壁の利用状況を見て、残りのしゅんせつの必要性や事業再開について判断することを県に意見していた。
大分市であった委員会では、県の担当者が経緯を説明。中止の判断理由として▽14メートル岸壁(同市女島地区)の供用開始後、現在の航路・泊地で安全に運航ができており、追加のしゅんせつが不要▽陸上の建設発生土は関係機関と連携し、市内で利活用や処分ができている▽島の人口が減少し、埋め立て後に予定していた宅地など土地利用の需要が減少―の3点を挙げた。
委員からは「環境問題への理解を忘れてはならない。建設残土などの課題は、他の公共事業でも検討してほしい」「当初計画から問題があったと言わざるを得ない」といった声が上がった。最終的に県の方針案を妥当とすることを決めた。
岸元和明港湾課長(57)は「事業の必要性は時間をかけて吟味した上で、現在の状況を踏まえて判断した。公共工事の建設残土の課題は関係機関と連携しながら、安全な処理に向けて引き続き努力していきたい」と述べた。
長年、反対運動をしてきた大入島石間区長の下川善信さん(70)は「大入島は佐伯湾の表玄関。美しい自然を守りたい一心で反対運動に取り組んだ。最もつらかったのは住民の間で賛否が分かれ、対立が生まれたこと。20年以上の長い期間、このような問題に費やしてしまったことが悔やまれる」と語った。
住民の反対で休止している大分県佐伯市大入島の埋立事業は、着手から24年を経て、「中止」が妥当とする判断が示されました。
(田辺記者)「大入島小学校跡地の前に広がる海で、およそ6ヘクタールの埋め立て計画がありました。結果的には埋め立ては行われず、今もすみきった海が広がっています」
この事業は、佐伯港の岸壁整備で海底を掘削した土砂や建設残土を大入島の石間区に埋め立てるもので、大分県は1997年度に着手しました。しかし、地域住民の反対運動で埋め立て事業は行われず、2011年から休止した状態となっています。大分県は11月15日、「岸壁は安全に利用されていて、大入島で建設残土を受け入れる必要はない」として、県事業評価監視委員会に埋め立て事業の中止を諮問。審議の結果、委員会は「中止」が妥当と判断しました。
(広瀬知事)「長く停滞していたんですね。そのうちに必要性がだんだんなくなった。今判断すれば妥当な判断かな」
総事業費47億円のうち、事業着手から24年の間に投じた費用は10億5800万円。反対運動を続けてきた地域住民は、複雑な思いを抱えています。
(石間区・近藤栄喜相談役)「ありがたいことですけど、もう少し早く中止してほしかったです。地元に一回話をしてくれていたらこんなことにはならないし、大分県も無駄な税金を使わなくてもよかったと思うんですよ」
大分県は12月7日に事業評価監視委員会からの答申を受けてから、正式に事業の中止を決定します。
ティーオーエムによる取立てにご注意
ようやく婚姻費用・養育費算定表の改訂版の公表へ
ようやく12月23日に公表されるそうです。
養育費、12月に増額の方向 ひとり親世帯の貧困に対応
離婚訴訟などで広く使われている養育費の算出基準について、最高裁の司法研修所が今よりも受取額が増える方向で、新たな基準を策定する方針を固めた。2003年に示された現行基準には「金額が低く、母子家庭の貧困の原因になっている」との批判が強く、社会情勢に合わせた改定を行うことにした。12月23日に詳細を公表する。
【写真】養育費を受け取れないシングルマザー
現在は、東京と大阪の裁判官6人が03年に法律雑誌で発表したものが「算定表」として長く実務で使われている。夫婦の収入、子の人数や年齢に応じて機械的に計算できる。例えば、養育費を支払う夫の年収が450万円、15歳の子を養う妻の年収が100万円なら、1カ月あたり「4万円超6万円以下」となる。
家裁では、この額をもとに他の事情も考慮して養育費を決めるが、生活を維持するには不十分なケースも多く、「母子家庭の貧困の一因になっている」との批判があった。日本弁護士連合会は16年、現行の1・5倍程度に引き上げる内容の新たな算定方式を独自に公表し、改善を求めた。
朝日新聞社